キャリアについて考える
ぼくは1回転職をしていることもあり、キャリアについてはよく考えています。普段テレビはあまり見ない方ですが、1月6日放送の林修の初耳学で、いわゆる東大や早稲田大などの高学歴だがニートをしている20代後半から30代前半の若者10人くらいに対して、林先生が授業をするというのをやっていて、そこでキャリアを考える際にとても参考になる考え方を、林先生がされていたので、メモ代わりに紹介したいと思います。
フリーライダー問題
恥ずかしながら、ぼくはこの言葉を初めて知りました。ニートや生活保護など税金を払っていないのに、社会公共サービスを受けている人たちをフリーライダーと呼ぶようです。会社でも、働かないで給料だけもらっているような人たちをこのように呼ぶようです。
林先生の紹介した一説では、世帯年収で820〜920万円くらいを稼いでいないと、払っている税金よりも多くの社会公共サービスを受けており、いわゆる社会のお荷物という扱いになるとのことです。
※これは諸説あり、そうとも言い切れないそうです。独身だともっと低くなります。
林先生は、彼らのことをフリーライダーと呼びながらも、別にニートであることを悪いことだとは思わない、親のスネはかじれるならできるだけかじった方が良い、という話から始めます。
ニートをしている彼らの主張は、好きなことでないと仕事をしたくないということでした。
「好きなこと」ではなく、「できること」で仕事を選ぶ
そんな彼らに林先生は、できることと、できないことの軸と、好きなことと、嫌いなことの軸で、仕事を考える人がいて、自分の軸をどっちにおくかが、人生の分かれ目だという話をします。ちなみに、ここでいうできることというのは、他人から見てできると思われていることです。
林先生の仮説では、好きなことはわりと偶然。育った環境や得た情報など、まわりの人の考え方や生き方に影響されている、とのことです。
その反対にできることはできることは必然。
好きなことに重心を置いて仕事を選ぶことは悪くないと思う。挑戦することも大事。
そして林先生は自らの実体験を語ります。学生時代、ヘルプで塾のバイトをしていた。毎回次からきてくれ、と言われる。しかしながら、やりたくない事だったので、やらなかった。
卒業してから、銀行に入社するも数ヶ月で辞め、投資や起業などをして借金を1800万円作った。このままこの状態を続けていても借金を返せなくなると考え、塾講師を始めた。
やりたかったことは、東大の法学部の友人たちは、羽振りがよく羨ましく見えていたためで、この経験から、好きなこと、嫌いなことは、情報や環境によるものと考えている。
今でも予備校講師の仕事は好きではないが、いろいろな人が労力や知恵を絞って考えてきた仕事を受けないわけには、いかないと考えている。
それはなぜかというと、以前自己啓発の本を書いて欲しいと依頼があった。自己啓発の本なんか読んだことがないし書きたくもないと思ったが、周囲から自分は自己啓発の本が書ける人間に見えているのかと思ったという。
自己啓発の本はめちゃくちゃ売れて、その声をかけてくれた編集者は当時フリーだったが、出版社の正社員となり、編集者の奥さんの両親が安定的な仕事に就いたことをとても喜んでくれたという。それを聞いて、書きたくないと思った本を書いてよかったと心底思った。
その後、書きたい本を書いてくださいと言われ、すしうなぎてんぷらという本を書いた。しかし全く売れない。プロとして、多くの人に迷惑をかけた。
人が快感を覚える時っていうのは意外とシンプル。やりたいことをやっている時に快感を覚える人もいれば、結果を出して快感を覚える人もいる。林先生は、結果を出した時に快感を覚えるタイプだから、依頼を受けた仕事は全力で取り組み、結果を出したい。
そこから、自分のできることで勝負することの大切さを学んだ。好きなことに挑戦することはもちろん大切。でもどこかで見切りをつけることも大切。君たちもそろそろ見切りをつけるところに来ているのではないか、自らの実体験からくる言葉には説得力があり、その言葉は何人かの高学歴ニートに刺さっていたようでした。
浪人制度には反対
そのほか、林さんの自論もいくつか出てきました。例えば、大学受験の浪人制度には反対。なぜなら、大学受験は範囲が決まっているため、時間をかければ誰でもいい大学に入れるから。世の中の仕事ができる人の条件は、問題解決と創造だという。自分の都合で期限や納期を延ばした人間は仕事の納期が守れないなど信用されなくなる可能性があると。
まとめ
仕事を選ぶ際には、自分の好きなことでできることはもちろん大切で一番良いのだが、好きなことではなく、できることで選ぶ方が人生がうまくいくとのことでした。他人からみてできること、それは他人に対して価値のあることです。自分のできることの軸で、キャリアを考えることの大切さに気づかされました。